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orz-4「亀子のねんごろ渡世術 前編」

(一見はん 紹介うけたら まず連呼)」の巻

2006年6月22日 ナレーターメルマガ10号より転載 (※一見さん・・・初めてのお客さんのこと)

「花が咲くまで地味やからいうて水をやらんでどないしますのん」


「ファミレスの衝撃」から、ついには禁断のおとなビデオにまで手を染めてしまったと告白する亀子。
そして混沌の六本木Vシネクラブでは、たくさんの出会いが亀子を待っていたのだった。
渦巻く運命にたゆたう一葉、それが、亀子。
今宵は、(であい)を(おつきあい)にまで発展させる亀子の渡世術を解剖していく。


◯謎配: 六本木のクラブで働いている間というのは、おとなビデオの人以外とも出会いがあったんでしょう?


◉亀子: クラブの常連さんがネ。とある事務所を経営してはって。Vシネの養成所がつぶれたあと、根なし草のウチを拾うてもらいました。


◯謎配: 資料によると・・・声優兼マジシャンの超大御所『故・ガンジーちょきん』師匠ですよね?例のアレ(とゴマをするポーズ)って。事務所に所属させてもらえるほど効くんですかね?
   
◉亀子: そら、どこの馬の骨やわからんモンを所属なんかさせてもらえまへんェ。知り合って打ち解けた後、同じゲームの現場でご一緒させてもろてネ。お師匠の目の前で、それなりの仕事できたからちゃいますやろか。


◯謎配: ふーむ。現場で会う前に、打ち解けていたことが、ある意味「信用」になったって事ですね。そうすると「例のアレ」って、具体的にはどういう事をすればいいんでしょうか?


◉亀子: まずは名前を覚えることおすナァ。それから、ほんの少しでもエエから話すこと、おす。


◯謎配: え・・?・・それだけ・・・ですか?


◉亀子: うン。それだけ。


◯謎配: あ、いや・・・もっとすごい事があるのかと。


◉亀子: 〈それだけ〉のこと、やるかやらへんかで全然ちゃうんヨ?ウチねえ・・・後輩さんに言われます。『お亀姉さんだけモテて、ほんま羨ましいわぁ』て。
後輩はんらまだ若いさかい・・・気持ちの伝え方がわからんのやないやろか。ウチに言わしたら、ナイナイ尽くしのおカメ姉さんやからこそ持てる「ウマイ誠意の伝え方」ゆうのがあるんヨ。
しょせん人生は泣き笑い。誠意つたえて、お客はん喜ばしてナンボでしょ?こうやって一見はんを着実につなげて、こつこつ商いを広げていくンよ。


◯謎配: 誠意はあるつもりでも、例えば4~5人で急に自己紹介されちゃったら、誰が誰かわからなくなったりしませんか?


◉亀子: ほなら・・・ウチの人生訓を教えたげまひょ『一見はん 紹介うけたら まず連呼』
初めてお会いするお客はんは、名前を教えてもろたらその瞬間からむりくり会話の最後に、そのお名前をくっつけて話すんおす。
お客はんかて「自分をちゃんと認識してもろうとる」ゆうんは、嬉しい事おすわな。こっちは名前も覚えれるし、これで一石二鳥でおま。誰が誰か認識せな、それぞれの「人と成り」も覚えられまへん。その「人と成り」が、やがて銭の花のつぼみになるんですえ?花が咲くまで地味やからいうて水をやらんでどないしますのん。
お客はんがようけおってわからんようになる時は、自己紹介をされてる間に、体でうまいこと携帯隠しながら、右手でお名前入力してまえばエエんどす。
 
◯謎配: そんな事できるんですか?!!


◉亀子: ブラインドタッチですがな。なにごとも訓練おす。携帯電話て喋ってなくても基本料金とられるんおすェ?どっちみちウチに電話してくる相手なんかおらへんのやし、そんな日本一悲しい基本料金ウチ払いたないもン・・・


◯謎配: それは、確かに、悲しすぎる・・・!w


◉亀子: 誕生日やらなにやら、とにかく情報をもらしたら、こらもうシメたもんおす。時にはトイレ行くふりして、かたっぱしから携帯に記録していくんおす。もちろん趣味を聞き出すのも忘れたらあきまへん、なんとしてでも共通の話題を見つけるんおす。
   
◯謎配: 話題ったって、一度しか会わない人とかもいるし・・・


◉亀子: 一度で終わらさんために、趣味をききだすんおす。後で、メールでやりとりするために趣味のリサーチが必要なんヨ。携帯のメール、あれはウチにとってはピストルみたいなもんやさかい。

◯謎配: Σ( ̄□ ̄)ピストルてw!一体携帯のメールで何ができるというんですか~w?!



銭の花の色は清らかに白い
だがつぼみは血のにじんだように赤く その香りは汗の匂いがする・・・



初対面の客の名前を覚える事でつないだ銭の花のつぼみを開花させる、亀子のおどろくべき営業メール術とは?
次回『亀子のねんごろ渡世術 中編(亀メール はじめチョロチョロなかパッパ)』の巻
いつまでも鳴らない携帯電話を握りしめた亀子の… 明日はどっちだ?!
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